[109] 旅


自分は前へ進んでいるのか、考えることがあります。何かのきっかけで、立ち止まっていることに、ハッと気がついたり。この年齢になると、走らなければという焦りのようなものはありませんが・・・。

グンとゆれる 車体とともに
 追いこしていく 特急が
 すれちがう 急行が
 オイ と あいさつするように
 ポン と 身体(カラダ)を
 押していく
その時 フッと思いだす
ワタシも 旅していることを

グンとゆれる 心がゆれる
 追いこしていく 時間の流れ
 過ぎさっていく 今
 グッと つかまえたかったけど
 スッと そばをすりぬける
その時 ハッと思いだし
ワタシは 再び歩きだす

もう一度 前を見て
行くべき道を 確かめる

<おやすみなさい>

[テノール高木です (2015/12/25 Fri 23:53) ]

[108] 遠くへ行きたい


日曜日の朝、「遠くへ行きたい」という番組が続いています。古くからの旅番組で、昔はよく見ていた気がします。「遠くへ行きたい」とは自分にとってどういうことなのか、以下のようにイメージしました。

街を離れ 家を離れ
自分を離れ
遠くへ行きたい
喧噪のない 人の気配のない
そんなところに 行きたい

自然につつまれ 笑顔にかこまれ
自分を置ける
そこに行きたい
飛びかう声と 人いきれに
心ときめく
そんな街に行きたい

遠くに行きたい?
そこに行きたい

<では>

[テノール高木です (2015/12/13 Sun 12:41) ]

[107] 川の光


『川の光』という本を読みました。ねずみと犬とタカとスズメが、助け合い、冒険をする話で、子供のころに見たディズニーの動物が主人公の映画のようでした。動物たちが、言葉をしゃべり、意思を通い合わせている世界に、吸い込まれるようでした。舞台が現在の東京(スカイツリーも出てきます)なので、より具体的に物語を感じることができました。

やわらかい川の流れ
心静かな 水の端
一瞬 強く 波面が光る
ザクッと土を掘る音
ガガーッと土をならす音
聞こえる 近づいてくる
巣穴を捨て
川上をめざす
安らかなねむりを求めて

集まる 野原の仲間たち
心豊かな 川の友
一瞬 強く 波面が光る
すきまない交差点
果てなく暗い地下鉄を
歩いてく 向かってく
勇気を持って
川下をめざす
大切な者を助けるために

カワネズミが見下ろした大地に
クマタカが見上げた大空に
川の光が 輝いている

<では、また>

[テノール高木です (2015/11/22 Sun 00:07) ]

[106] 富士山


今週も東京へ行きました。新幹線に乗って。
11月から12月の晴れた日に見る富士山は、空気が澄んでいるので、とっても、くっきりです。

頭に雲をちょこんとのせ
 そこにアナタは立っている
 やっぱりそこに立っている

つきぬける 青の空に
冷たい風が
かすみか雲かを吹きとばす
それでもしっかり踏んばって
 そこにアナタは立っている
 やっぱりそこに立っている

<では>

[テノール高木です (2015/11/21 Sat 23:55) ]

[105] 調和


今日は、びわ湖ホールに「竹取物語」を観に聴きに行きました。1年以上(?)前に、声楽アンサンブルの演奏会で予告があってから楽しみにしていたので、今日は満足でした。演奏のもちろんよかったのですが、舞台美術がとても美しかった、と思います。

夏の朝
 街中に蝉の合唱があふれる
 うるさいけれど やかましくない
 どこか調和して 耳に届く
 ジーと基音に
 ミンミンとコーラスが答える
 カナカナとソロが歌い
 ツクツクホーシとエンディング
 うるさいけれど やかましくない
 共鳴する羽音は 心にも届く

ピタゴラスの音階に従って
 星は座り 星は動く
 ケプラーの描く宇宙
 3度、5度、8度の
 ハーモニーが生まれ
 心をゆさぶる音楽は
 天からのメッセージ

<明日も元気で・・>

[テノール高木です (2015/08/09 Sun 20:34) ]

[103] 夏


台風一過でさわやかに、とはならず、蒸し暑ーーーい感じ。冷たいものの飲みすぎで、ばてないように気をつけないといけません。さて・・・、

優しかった青葉が
 色を増し まぶしさに
 耐えている
エアコンの冷気が体になじむころ
心地よい影に身をおき
サングラスの向こうの
夏を眺める
赤や黄のキラキラ野菜たち
お腹の虫がグゥとなく

熱気の残る空に
 ドーンドーンと花火が上がる
一日のモヤモヤが
音とともに飛んでいき
 煙とともに散っていく
誰彼となくハレヤかな顔
誰彼となく空っぽな心
夏は 一夜一夜のくり返し
ぐっすり寝れば また元気

<おやすみなさい>

[テノール高木です (2015/07/19 Sun 22:34) ]

[93] 茶


うららかな一日でした。
気分も春・・。

お茶の葉は
 やさしく やわらか 緑色
 あまい 香りの 緑色
ほうじて 発酵 “茶”色になる
 キリッと しぶい “茶”色になる

まだ堅い茶の葉の波が
 青い空に映える
まだ濃い茶の緑が
 碧い海に映える

強くなった 光の中で
明るくなった 景色の中で
 土が お茶が 空が
 茶色が 緑色が 青色が
 におい立つ 



<では、また。>

[テノール高木です (2015/03/30 Mon 19:32) ]

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