[65] 音楽


音楽会、お疲れさまでした。年に一度の特別な空間。それなりのけだるさから、日常に戻りつつあります。
11月中旬に、弟子吉治郎の『湖猫、波を奔る』という本を読みました。びわ湖周辺の地殻の動きによって竹生島が沈む、という話で、その物語の底辺に、笛の音がながれている、というものです。その中で、「音楽ちゅうのは、地面を作ってくれ、食べものをくれ、仲の良い家族がいっしょに住め、子供が出き、笑って暮らせるようにしてくれた神様への、私たち人間にできる恩返しだから、・・・」というくだりがありました。音楽会前でもあり、妙に納得した次第です。そんな思いを。

歌の波は広がっていく
 軽やかに そして 静かに
しかし“歌うぞ”の意思は
 広がっていた波を集める
47人の声の波が
 一点に届いた時
それまで さまよっていた
 “聴くぞ”の意思が
 目標を定めて 向かってくる

2つの意思が結ばれて
歌のエネルギーが流れだす
 スムーズに そして 力強く
“歌うぞ”と“聴くぞ”をつなぐ
弦に生まれた振動は
やがて 共鳴し 天に届く

そして 私たちの感謝を 伝える

<また、新しい歌との出会いを楽しみましょう>

[テノール高木です (2014/12/11 Thu 22:21) ]