[59] くちびるに歌を


たぶん昨年の今頃、新聞に中田永一著「くちびるに歌を」をいう本の紹介が掲載されました。音楽会で歌うことになっていた曲と同じタイトルだったので、図書館で予約したのですが、27番目くらいだったと思います。先日ようやく順番が回ってきて読むことができました。内容は、長崎の五島列島にある島の中学校の合唱部の話で、Nコンに向けて練習をしていくという設定でした。課題曲は「手紙 〜拝啓 十五のあなたへ〜」。これもちょっと前に歌った曲だったので興味深く読みました。
 「くちびるに歌を」というのは、そう昨年の音楽会で歌った、ドイツの詩人の詩を信長さんが訳したあの「くちびるに歌を」でした。本では、出産のため休暇に入った合唱部顧問の松山先生が部員に対し、『くちびるに歌を持て、ほがらかな調子で』とはげましたところで使われていました。
 「千と千尋の神隠し」の「いつも何度でも」の中でも『かなしみの数を言い尽すより 同じくちびるでそっとうたおう』と歌われています。そう、いつも、いつまでもくちびるに歌を持っていたいと思います。

<では>

[テノール高木です (2014/05/18 Sun 16:04) ]