[56] 窓ガラスの上の夢


3月に入り、気温は低いものの、太陽光パネルの発電の数値も高くなり、やはり春は近いと感じます。では、春にならないうちに、冬の名残りの詩を。

フッと息を吹きかけると 
 現れる 白いカンバス
 人さし指で 書いてみる
 やわらかな風景の上に
 浮んだ「あ」
 ゆっくり ゆっくり 飛んでいく

人いきれで だんだんと
 濃くなる 白いカンバス
 人さし指で 書いてみる
 にじんだ灯りを背景に
 浮かび上がる「しあわせ」
 いつか 水蒸気として消えていく

冬の車内
 そこにも ここにも
 たくさんの夢が
 窓ガラスの上に ある

<では、また>

[テノール高木です (2014/03/09 Sun 12:09) ]