[50] ほたる


先週から、電車もすいていて、学校が夏休みになったことを知らせてくれました。昔、子供がボーイスカウトの活動をしていたころ、夏のキャンプで、信州の高遠へいたことがあります。夜のキャンプファイヤが終わって、炎が落ちた瞬間、暗やみに、たくさんの蛍がじわっと明りを灯したことが今でも思い出されます。

『遠き山に日は落ちて
   星は空をちりばめん』
 キャンプファイヤの炎が静まり 
 最後の火の粉がはじけた
 一瞬の静寂の中に
 青白いあかりが浮き上がる
 白いあかりたちが
 深い黒の空間を
 尾を引きながら 飛びかう

 そこは 一時(イットキ)の夢の世界
 そこは 夏の夜(ヨ)の夢の世界

 風の音がよみがえり
 虫の声を感じたとき
 フーッと息を ゆっくりはきだす
 目を上げると 満天の星
 かすかな太陽の残光の中で
 じっとまたたく
『遠き山に日は落ちて
   星は空をちりばめん』

<普段の生活から、ちょっと離れた空間を感じるってとこでしょうか>

[テノール高木です (2013/07/28 Sun 11:48) ]