[13] 「生きる」ということ(1)


今年の第38回音楽会で
谷川俊太郎 作詞の「生きる」と言う曲を演奏する予定です。
それに関連して素晴らしいメルマガを教えていただいたので紹介します。
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致知出版社の「人間力メルマガ」【2011/2/17】
本日は、3年前、イタリアで行われた合唱のワールドチャンピオン大会で、世界一となる快挙を成し遂げた、杉並学院中学高校合唱部顧問・渕上貴美子先生のお話をご紹介します。
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「小児がん病棟での慰問演奏」    
渕上貴美子(杉並学院中学高等学校合唱部指揮者)
       
『致知』2009年3月号 特集「賜生(しせい)」より

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(20年間の合唱指導の中で、特に忘れられない出来事をお聞かせください」の質問に)
7年前、小児科の末期がん患者の病棟に演奏をしに行った時のことです。

学校のある卒業生の方から
「病院にいる子供たちに、あなたたちの天使の歌声を聴かせてあげてもらえないか」

とお話があり、私も「ぜひ」と言って受けさせていただいたんです。
病院には全員ブレザーを着ていったのですが、
黒っぽい服では威圧感があるからと、
その場で上着を脱がされて、全身に消毒液をかけられました。
寒い時期だったんですが、扉を開けると、
物凄く暑くて、狭い部屋だったんです。

目の前には、本当にこの子がもうがんなんだろうか、
と思うような赤ちゃんから、
放射線で髪の毛がぼさぼさになってしまっている子、
頬全体が陥没して顔が半分ない子だとか、
もうそれは、見ただけでも体に震えがくるようなひどい状態の子たちがたくさん……。

その子たちの前で、私たちは部屋の隅っこのほうに
へばり付くように立ちました。  
敷かれたホットカーペットの上には、
お母さん方も座っていたり、
廊下にはドクターや看護師さんの姿も見えました。

私は壁の一番端に行って、指揮棒を振ったんですが、
もう涙が止まらなくて、本当に……。
私の目の前で、お母さんが乳飲み子をギューッと抱えながら、
涙をポロポロ零すんですよね。

[喜多徹人 (2011/02/24 Thu 23:39) ]